第11回(2017年・東京)【全体会議等全般】
開催概要
記
1. 日程:2017年12月23日(土)~24日(日)
2. 会場:ホテル椿山荘東京(東京都文京区関口2-10-8)
3. 規模:約860名(日本側約480名、中国側約380名)
4. プログラム:
(1)12月23日(土)
協力プロジェクト文書調印式
立会い 茂木 正 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部政策課長
2. 会場:ホテル椿山荘東京(東京都文京区関口2-10-8)
3. 規模:約860名(日本側約480名、中国側約380名)
4. プログラム:
(1)12月23日(土)
協力プロジェクト文書調印式
立会い 茂木 正 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部政策課長
呂 侃 国家発展改革委員会資源節約環境保護司綜合処長
(2)12月24日(日)
【全体会議】 9:00~11:25
【全体会議】 9:00~11:25
(司会進行:伊澤正 日中経済協会理事長)
開会挨拶
世耕 弘成 経済産業大臣
張 勇 国家発展改革委員会副主任
基調講演
中川 雅治 環境大臣
高 燕 商務部副部長
宗岡 正二 日中経済協会会長
劉 少賓 中国駐日本国大使館臨時代理大使
世耕 弘成 経済産業大臣
張 勇 国家発展改革委員会副主任
基調講演
中川 雅治 環境大臣
高 燕 商務部副部長
宗岡 正二 日中経済協会会長
劉 少賓 中国駐日本国大使館臨時代理大使
(司会進行:杉田定大 日中経済協会専務理事)
来賓講演(日中企業代表)
朱 共山 協鑫集団董事長
小久保 憲一 株式会社日立製作所執行役常務・中国総代表
王 安 中国国際工程諮詢公司総経理
調印案件フォローアップ
髙科 淳 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長
日中協力モデルプロジェクト文書交換式(23件)
閉会の辞
平木 大作 経済産業大臣政務官
朱 共山 協鑫集団董事長
小久保 憲一 株式会社日立製作所執行役常務・中国総代表
王 安 中国国際工程諮詢公司総経理
調印案件フォローアップ
髙科 淳 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長
日中協力モデルプロジェクト文書交換式(23件)
閉会の辞
平木 大作 経済産業大臣政務官
【分科会】 13:30(14:00)~17:00
省エネ環境分野における日中の第三国市場協力
省エネルギー
クリーンコール技術と石炭火力発電
資源循環利用・ごみ分別処理等
自動車の知能化・電動化
日中長期貿易
省エネルギー
クリーンコール技術と石炭火力発電
資源循環利用・ごみ分別処理等
自動車の知能化・電動化
日中長期貿易
日中経済協会は、経済産業省、中国国家発展改革委員会、商務部、中国駐日本国大使館との共催で、2017年12月24日、東京にて「第11回日中省エネルギー・環境総合フォーラム」を開催いたしました。
日本側からは、宗岡正二日中経済協会会長のほか、世耕弘成経済産業大臣、中川雅治環境大臣、平木大作経済産業大臣政務官、中国側からは、張勇国家発展改革委員会副主任、高燕商務部副部長、劉少賓中国駐日本国大使館臨時代理大使をはじめ、両国政府・企業・団体・専門家等、官民関係者合わせて約860名(日本側約480名、中国側約380名)が参加、23案件の協力プロジェクトがこの場で披露されました。
さらに会場入口にはパネル展示のスペースを設け、11社(日本側8、中国側4)がブースを出展、省エネ・環境技術を直接紹介する場としました。
午後からは、省エネ環境分野における日中の第三国市場協力、省エネルギー、クリーンコール技術と石炭火力発電、資源循環利用・ごみ分別処理等、自動車の知能化・電動化、日中長期貿易の6分科会を開催しました。また、中国側の分科会参加者は、12月25日~27日にかけて北海道から沖縄まで、日本各地の関係施設・企業を分科会テーマに沿って7コースに分かれて視察しました。
また、本フォーラムの前日(12月23日)には、日中企業マッチング交流会が初めて開催され、11社(日本側10、中国側1)の熱のこもった技術プレゼンテーションならびにマッチング商談会が行われ、突っ込んだ意見交換が行われました。
全体会議 開会挨拶・基調講演 発言要旨(発言順)
世耕 弘成 経済産業大臣
- 日中省エネルギー・環境総合フォーラムは、省エネルギー・環境分野における日中協力の重要なプラットホームとして定着。
- 昨年の第10回フォーラムで、徐紹史主任(当時)との間で、協力の領域(スコープ)と、協力の地域(エリア)を拡大し、新次元の取組を進めていくための覚書に署名。本日の23件の協力案件も、高効率な電気集塵機や下水処理技術の中国各地への普及、エネルギー・マネジメント・システムの導入による効率化向上など、まさに協力の領域を拡げる取組。
- 日中両国が、アジアひいては世界の経済を牽引するLeading Countryとして第三国におけるビジネス協力を進めていくことが重要だが、協力分野として省エネ・環境分野が最も有望。本日のフォーラムでは「第三国市場協力分科会」を新設する。日中両国が互恵的関係を築き、第三国からも高く評価されるプロジェクトを実現することを期待。
- そのためにも、市場アクセスの改善や自由で公正な21世紀のルールの構築などを通じて、グローバルなビジネス環境の改善を日中両国の協力によって実現したい。
- 本フォーラムで交わされる案件が多様化していくことが省エネルギー・環境分野における日中協力の一層の深化に向けた強力な契機となることを期待。
張 勇 国家発展改革委員会副主任
- 資源節約と環境保護の確立を長期に堅持することは中国の基本国策。2006年〜2016年、中国のGDP単位当たりエネルギー消費量は累計37.3%減(標準炭換算18億トン)で二酸化炭素40億トンの排出量減少に相当。年平均4.8%のエネルギー消費の増加率でGDP成長率9.3%を支えた。
- 中国共産党第19回全国代表大会で、中国の特色ある社会主義は新時代に入った。人と自然の調和共生等の基本方針を堅持し、社会主義現代化国家を全面的に建設する新しい遠征目標を打ち立てた。このための重点活動は以下の4点。
- グリーン発展の推進 グリーン生産・消費の法律制度と政策方針を確立、健全なグリーン・低炭素・循環発展の経済システムを確立。
- 突出した環境問題の解決に尽力 大気汚染対策、水質汚染対策、土壌汚染制御と修復の重点活動を適切に実施。
- 生態体系保護を強化
- 制度と法律による規制の強化
- 日本を含めた世界の各国とともに、世界の環境対策に積極的に参画し、気候変動に共に対処し、グリーンな「一帯一路」建設を進めたい。
- 日中の省エネ・環境分野の協力強化のため、(1) 協力のベースを引続き強固にし(本フォーラムの最大限活用など)、(2) 協力の分野を更に拡大し(省エネ、汚染対策等に加え、ごみ分別、石炭のクリーン利用、スマート自動車、海水淡水化・節水技術等の新たな課題に注目)、(3) 協力の実効性確保(人材養成による能力向上)、(4) マルチメカニズムの効果発揮(大連循環産業経済区、河北曹妃甸工業区等の循環経済モデル基地の建設や、国連の2030年持続可能な開発アジェンダ、パリ協定、G20エネルギー効率リーディングプログラム実施や、第三国市場協力の模索)の4点を提案したい。
- 2006年以来、中日省エネ環境総合フォーラムはすでに両国の省エネ環境保護分野で最も活動的な、最も代表的な、最も影響力のある合作交流プラットフォームとなった。我々は、経済産業省、日中経済協会等とともに、引き続きフォーラムを共同でよりよく行いたい。
中川 雅治 環境大臣
- 2015年に、パリ協定と、持続可能な開発目標に合意。今後は、より価値の高い製品とサービスを、より少ない資源とより少ないCO2排出量で効率的に生産・使用する社会を作り出す必要がある。その鍵は、技術開発とイノベーション。日本と中国が手を携え、責任ある地球社会の一員として、世界規模での持続可能な社会構築に乗り出す絶好のチャンス。
- 特に、気候変動対策は喫緊の課題。我が国は、パリ協定の下、2030年度の温室効果ガスの排出量を26%削減するという、野心的な目標を掲げた。エコカーや太陽光発電の拡大、未来の水素社会に向けた動き、ESG投資など環境融資の充実・強化、低炭素型ライフスタイルや製品等の選択を促進する国民運動も進めている。
- 中国では、今般、全国レベルで排出量取引制度を設立、我が国も非常に関心を持っている。
- また、世界的には、国家に加えて、自治体や企業が主役となって行う世界の脱炭素化に向かうことが大きなうねり。日中両国は、いまこそ手を取り合って、国際社会が求める透明性等のルール作りを主導すべき。この分野での日中連携についても今後強化したい。
- 2018年は日中平和友好条約締結40周年。日中韓3カ国環境大臣会合も、記念すべき20回目の会合を中国で開催予定。これらを契機に、日中の環境協力をさらに深化させていきたい。
高 燕 商務部副部長
- 中国は、グリーン流通や省エネ環保産業の発展を支援し、日本を含む世界各国と実務交流と協力を推進している。
- 電子商取引によるグリーン発展の推進
商務部が制定した「電子商取引第13次五カ年計画」では、「グリーン電子商取引」を重点方向とした。アリババはグリーン消費活動グループを設立、京東はグリーン電子商取引環境戦略宣言を発表。電子商取引で5件以上のグリーン商品を購買した人は消費者全体の16.5%に達する。 - グリーン消費でグリーン生産を促進
「第13次五カ年計画期間の消費促進活動を適切に実施するための指導意見」を公布し、グリーン商品購入・販売拡大やグリーン物流を提唱。 - グリーン流通で省エネ環境保護を支援
「商業貿易流通発展第13次五カ年計画」を通達し、企業が情報技術により物流資源の配置を適正化し、省エネ・排出削減を実現するよう指導。 - グリーン開放による産業のグレードアップ促進
「外商投資産業指導目録」を更新し、引き続き外資が省エネ環境産業に投資することを奨励、省エネ環境技術を積極的に導入し、産業構造の調整と適正なグレードアップを図る。中日長期貿易協議委員会の協力メカニズムの下、都市汚泥汚水無害化処理等のテーマで、積極的に企業交流の場を設け、多くの合作プロジェクト形成を促進してきた。
- 電子商取引によるグリーン発展の推進
- 中日は、世界の第二、第三の経済体であり、省エネ環境分野での補完性が高く、その合作には基礎、条件、潜在力がある。ここで3つの提案をしたい。
- 省エネ環境協力を深化し、中日の実務合作のレベルを向上する。
第13次五ヵ年計画中、環境投資は17兆元、水・大気・固体廃棄物処理は20%以上、水環境、海綿都市、土壌修復は2兆元の投資をもたらす。 - 一帯一路の枠組みの下での省エネ環境協力の実現
今回のフォーラムでは、新たに第三国市場協力の分科会が設置され、両国企業が第三国でのグリーン低炭素の建設・運営管理、省エネ環境産業協力促進で経験を共有するよいスタートとなった。 - グリーン金融体制を構築、生態文明建設を推進
投資基金、融資リース等多様な形式で多くの社会資本がグリーン作業に投資するように導き、グリーンプロジェクトの投資回収率や融資獲得性の向上を目指す。
- 省エネ環境協力を深化し、中日の実務合作のレベルを向上する。
宗岡 正二 日中経済協会会長
- 11月、過去最大となる総勢約250人規模の「合同訪中代表団」を派遣、李克強総理と会見。李克強総理から、省エネ・環境保全について、立ち遅れた生産能力を淘汰し、過剰な生産能力を解消するにあたり、汚染を生じ資源を浪費するような生産能力は「市場と法的な手段」によって淘汰し続けていく、という強い意思表明があった。
- 省エネルギー・環境対策という課題に長年取組んできた日本の経験や失敗の蓄積を応用しつつ、日中で協力して、課題解決のイノベーションを生む研究開発に取り組むべき。
- 省エネルギー・環境対策分野においても、日中両国企業によるビジネス・プロジェクトの醸成には、知的財産権保護やサイバーセキュリティー法の適切な運用、あるいは企業活動における市場原理と経済合理性に則ったビジネス環境が前提となる。
- このようなビジネス環境の改善・整備、プロジェクトの恒常的なフォローアップは、日本側は日中経済協会が窓口となって、各種の専門機関・団体等と共に、中国側の国家発展改革委員会対外合作中心や専門機関などと密に連携しつつ推進していく。
- 本日の日中協力プロジェクトの発表、成功事例の紹介においても、こうしたビジネスマッチングの成果も含まれる。今後もより多くの日中省エネルギー・環境ビジネス協力の卵が生み出され、順調に孵化し、本フォーラムで紹介されるような成功事例へと巣立ち、大きく羽ばたたくことを願う。
劉 少賓 中国駐日本国大使館臨時代理大使
- 今年は中日国交正常化45周年。双方の共同の努力の下、中日関係は今年の春以来、積極的な改善の傾向にある。来年の中日平和友好条約締結40周年に向け、中日関係が早期に健全で正常な発展の軌道に乗ることを期待。
- 中国共産党第19回大会では、中国の現在から今世紀中葉までの発展の青写真を計画、中国は世界各国と共に人類の運命共同体構築を推進するという誠実な希望を宣言した。来年は改革開放40周年。中国の発展も中日関係も新たなスタートとなる。
- 互恵協力は中日関係が前進する原動力であり、省エネ環境分野は重要な方向。両国政府と企業が交流・意思疎通を強化し、信頼関係を増進し、技術の成果と経験を共有し、協力プロジェクトの実質的な進展を推進し、中日協力が新たな水準に達し、両国関係の改善発展をサポートするよう期待する。
- 今回のフォーラムで新たに第三国市場というテーマが加わったことに注目、喜んでいる。我々は、日本企業が一帯一路の建設に参与することを歓迎する。中日双方の企業が新たな戦略的思考で、一帯一路省エネ環境実務合作の新プラットホームを構築し、共同で第三国市場を開拓し、中日両国の一帯一路の枠組みでの協力が早期に実現し、中日関係改善と両国の互恵協力の新たな注目点を形成し、人類運命共同体構築に積極的な努力をしよう。
全体会議 来賓講演(日中企業代表)発言要旨(発言順)
朱 共山 協鑫集団董事長
- 協鑫集団は、クリーンエネルギー、新エネルギーを主とするグリーンエネルギーの運営サービス企業。新エネルギーの世界500強ではトップ3、中国ではトップに位置。投資は中国31省、香港・台湾地区、アジア、欧州、アフリカ、北米等の世界各地に及び、50余りの生産基地を持つ。総資産は2000億人民元、年営業収入は1300億元、従業員は3万人。
- 「グリーン発展に専念し、人類の生存環境を持続的に改善する」を使命として、クリーンエネルギー(ソーラー、電力、天然ガス)、新エネルギー産業(スマートカー、動力電池・蓄電池)、半導体、グリーンスマートシティ、金融、国際物流等に従事。世界最大の光ファイバー材料供給企業であり、世界の多結晶シリコンとシリコンチップ製品の1/3を供給。
- 環境にやさしい火力発電、天然ガス発電、ソーラー発電、風力発電、バイオマス発電、ごみ焼却発電等各種方式の発電能力は2000万kwを超え、クリーンエネルギーの比率は85%、ソーラー発電能力は600万kwで世界第2位。クリーン電力により年2000万トンのCO2を削減。
- エチオピア、ジブチ等で、天然ガス発電、LNG液化、輸送、受入等を含む天然ガス全産業チェーンを構築。これは中国の東アフリカにおける最大のエネルギー協力プロジェクト。
- 協鑫集団は、三井、ソフトバンク、松下、丸紅、日立等日本企業と連携しており、千葉北、佐倉、生麦、川越、三戸にソーラー発電所を設置、三井とは蓄電池と蓄電発電所を、日立・三井とは燃料電池プロジェクトを現在合作開発中。このほか、インドネシア、トルコ、スリランカ等の電力プロジェクトを積極的に推進している。ソーラー発電所の総容量は3ギガワットに達する(予定含む)。蓄電分野の電池プロジェクトもベトナムで正式に稼動した。
- 日本企業との省エネ環境分野での実務協力については、以下の提案をしたい。
- 中日両国政府は、両国企業の省エネ環境技術の普及、プロジェクトの建設、第三国市場業務の共同開発において財政、税制、金融等の支援をしてほしい。
- 両国企業は省エネ・環境分野の技術開発やイノベーションでの合作を強化する。特に、新素材、省エネ技術、環境プロセス等。
- 第三国市場開拓において実務協力を深化する。日本企業は、材料、技術、資金で優位性があり、中国企業は市場開拓、製造技術、コスト管理に優位性がある。実質的な合作を実現し、グリーンな一帯一路建設を共同で推進する。
小久保 憲一 株式会社日立製作所執行役常務・中国総代表
「日立製作所の中国における取組みと日本が進めるSociety 5.0の紹介及びそれに関わる日中協力への期待」
- 省エネ・環境分野においては、2009年に中国国家発展改革委員会と資源循環・低炭素経済分野における協力の覚書を結び、また本フォーラムにおいて累計36の案件を登録。
- 中国では「中国製造2025」を始めとする産業高度化やサービス産業の育成が着実に進展し、内需が牽引する健全な経済発展モデルへの転換が進展。Eコマース、インターネット決済や、車、自転車のライドシェアなどの新たな成長分野においては、中国が世界に先駆けて発展。
- 日本は、「超スマート社会・Society5.0」を策定。その活用をモノづくり分野だけではなく様々な分野に広げ、持続的経済成長や健康長寿社会の形成、さらには、社会変革に繋げていくもの。産業の生産性向上のみならず、新産業の創出とともに、省エネ環境、少子高齢化やエネルギーといった社会課題の解決を図ることも目的としているところに特徴がある。
- 様々な社会課題を解決する点において、中国の方針と日本の「超スマート社会・Society 5.0」は、その質とゴールを同じにするもの。
- 当社としては、省エネ・環境分野では、本日調印する発電所の運転・運用効率改善ソリューションをはじめとするビッグデータを活用した協力案件を拡大していく。また、日中の強みを生かしたウィンウィンの社会課題の解決にむけた取り組みは第三国においても今後適応が可能。
王 安 中国国際工程諮詢公司総経理
- 中国国際工程諮詢公司は、中国最大の総合建設コンサルタント。1982年設立、中国の経済社会・国防建設分野のほぼすべての重要事業・計画・政策の評価業務に関与。
- 改革開放初期、当時の国家経済委員会と通商産業省が行った企業診断事業に中国側実行機関として参加。
- 最近は、国家発展改革委員会、商務部、外交部の技術支援機関として対外開放と海外進出に重要な役割。特に一帯一路構想では、経済外交、生産能力の国際協調などの戦略研究から、国別経済貿易提携中長期計画、国外工業団地建設、「一帯一路」重大投資プロジェクトまで、大量のコンサル研究を展開。
- 国の生態建設、省エネ・環境レベル向上、気候変動対応における業務としては、
- 継続的な計画策定と政策研究
全国都市汚水・ごみ処理施設建設五ヵ年計画、省エネ・環境産業計画、流域クリーン生産計画や、地方の循環型経済、生態保護、産業別省エネ等のコンサルを実施。グリーン産業基金設立、新エネルギー開発・利用、ごみ汚水処理、資源環境容量評価等の政策研究報告を提出。 - プロジェクトの省エネ・環境対策の最適化
プロジェクトの省エネ評価を実施、第12次五ヵ年計画期間中には、中央予算投資8000件を審査、2000件の省エネ評価、600件の循環型経済モデル事業案を論証。 - 気候変動対応戦略に積極的なサービスを提供
近年、約400ヵ所の国家低炭素居住区、工業団地、低炭素都市モデル事業の審査を担当。鉄鋼、セメント等高エネルギー消費業界の省エネ・排出削減案を策定、中国気候債券、気候変動南南協力基金を研究。全国CO2排出権登録システムと取引システムの基準を制定。ビッグデータによる投資プロジェクト地理情報システムを構築。
- 継続的な計画策定と政策研究
- 政府と企業の架け橋として、日本企業と連携することを期待。3つ提案する。
- 中日双方のコンサル企業提携の深化
- 省エネ環境コンサルにより第三国市場を共同開拓
- 友好都市活用による省エネ環境産業の発展。
全体会議 調印案件フォローアップ 発言要旨
髙科 淳 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長
「これまでのフォーラムを通じた日中協力の結果と、結果を踏まえた今後の取組への期待」
- 本フォーラムを通じて調印された事業は、第10回までの合計で314件、事業に関わった企業や団体の数は、日本側延べ418社、中国側延べ353社。省エネ分野では、エネルギー多消費産業やオフィスビルを対象としたエネルギー効率改善案件が多数。環境分野では、大気汚染対策といった社会的課題に対応する案件の割合が増加。
- 約4割は当初目標を達成、現在進行中の約100件も約7割(75件)は成果が期待できるとの評価。最近は、事業パートナーとして、基礎的な段階から事業化に繋げる協力が増える傾向。
- 目標達成に至らなかった事業は、双方のビジネスモデルが一致しなかったものが多く、プロジェクトの優先度が低下し、事業計画自体が中止に至るケースや、事業コストが想定より上昇するといった市場環境の変化に起因するケースが挙げられる。
- 昨年より、両国政府が主催者となり、具体的課題やニーズとそれに応ずる技術や製品を日中双方から持ち寄る形で、より事業化を意識した企業マッチングの場を新たに設定。政府としても、この企業マッチングを通じた一層の日中協力案件の形成に向け、今後の継続的な開催と共に、その結果を分析することでマッチング精度が高まるよう取り組む。
- 成功事例2件を紹介。「セメントプラントを用いた都市ごみ処理事業」と「北京市の排水処理における省エネルギー事業」。ごみ処理や水質管理などの社会的課題に対し、日中協力による技術を適用し、その最適な運用管理を図ることを通じて、結果として省エネルギーと環境問題への同時対処につながった。適切な課題設定をし、互いの強みが活かせる適切なパートナーとタッグを組む、これが長期的に成功する鍵であると確信。
関連資料のダウンロード
当日配布プログラム (2017-12-24 ・ 3119KB) |
今回披露された日中協力プロジェクト23件 (2017-12-24 ・ 248KB) |
パネル展示出展リスト (2017-12-24 ・ 433KB) |
関連リンク
本件に関するお問い合わせ
日中経済協会事業開発部/日中省エネルギー・環境ビジネス推進協議会(JC-BASE)事務局
電話:03-5226-7353
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