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日中長期貿易協議委員会
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省エネ部会第17回定期交流会 開催報告

 
省エネ等技術交流促進部会
第17回定期交流会(11/9 於東京)開催報告
 第17回目となる今回は、2024年11月9日、東京において開催され、当省エネ部会も「日中長期貿易分科会」として第17回定期交流会を実施しました。今回は5年ぶりの完全対面形式での開催となったため、地方視察も5年ぶりに実施しましたので、そちらも併せて御報告いたします。

1 日中長期貿易(グリーン貿易・投資)分科会の概要〔11/9 於:東京〕

 今回は、日中省エネ環境総合フォーラムの分科会では初の「グリーン貿易・投資」をテーマとし、政府・民間の取組をはじめ、今後の日中協力の可能性についても広く議論しました。以下では、主に、代表者挨拶・政府関係者、商社・メーカー、金融・ファイナンス、研究所・コンサルの4つのカテゴリーに分けてお伝えします。(アジェンダは後段に添付。)
 
(1)代表者挨拶・政府関係者
 日本側代表者から、来年の「日中長期貿易協議の協力覚書」改訂に向けて、「グリーン貿易・投資」をテーマとした今回の議論が深まることを期待すると述べました(省エネ部会長企業・電源開発)。中国政府関係者からは、中国の包括的なグリーン発展の成果や、グリーン・低炭素社会の実現に向けて積極的に取り組んでいるとの話がありました(商務部、発改委)。
 
(2)商社・メーカー
 日本側から、産業のグリーン化・脱炭素化を目指す具体的なプロジェクトの紹介(三菱商事)、車載電池開発や環境配慮型店舗の展開(パナソニック)、製品の省エネ、他製品群連携ソリューション、智能化グリーン製造などトレード・オンCNへのアプローチと取り組みの成果等(三菱電機)についての紹介がありました。中国側からは、グリーン・低炭素製品の消費市場が拡大しているとの紹介(上海海智在線网絡科技)や、製品・生産・産業のグリーン化、工業団地のデジタル化や分散型エネルギーなどの紹介と共に、日中協業によるオープンイノベーションへの期待(ハイアール)が示されました。
 
(3)金融・ファイナンス
 日本側から、中国でのグリーンファイナンスやグリーン預金、グリーンオートローン等のグリーン債、炭素排出量算出などのサステナブル事業等について紹介がありました(みずほ銀行)。中国側は、グローバル展開、企業に対するクロスボーダー発展支援、日本での事業展開を踏まえ、持続可能な発展とグリーンファイナンスに向けた取り組みの紹介がありました(中国銀行)。
 
(4)研究所・コンサル
 日本側から、主要国の間で炭素国境調整(CBAM)に関する制度設計が進みつつあり、貿易秩序の混乱を招く可能性を指摘しつつ、CBAMの概念や仕組みと意義、懸念される問題点、対応策などについて解説がありました(日本エネルギー経済研究所)。中国側は、カーボンプライシングの意義と役割、日本のグリーン成長戦略への期待、グリーン・低炭素開発のパラダイムシフトによる日中貿易・世界貿易に及ぼす影響を前提に、低炭素貿易における日中協力の提案がありました(北京中創炭投科技)。質疑応答では、主に脱炭素の課題とその克服に関する対策等についてのやりとりがありました。

2 地方視察の概要〔11/6~8 於:大阪・東京〕

(1)大阪日程(11/6~7)
 座談会を開催し、大阪市のグリーン関連の施策、取組、万博を見据えた活動・方針等の説明や、地域の具体的な取組として、中之島の地形・地理を活用した地域冷暖房システムについての理解を深めました(大阪市、中之島まちみらい協議会、関西電力)。パナソニックミュージアムの訪問では、同社の歴史や理念、製品、取組をはじめ、同社の中国事業の成り立ち、発展期、そして現在までの変遷についての説明がありました(パナソニック)。また、在大阪日本企業関係者との交流の場として昼食懇談会を開催しました。

(2)東京日程(11/8)
 家電リサイクル事業について、企業を訪問し、同事業の概要のほか、実際に家電の解体現場を見学しました(東京エコリサイクル)。

【写真】分科会・地方視察の様子

長期貿易分科会(11/9)会場の様子
長期貿易分科会(11/9)会場の様子
大阪市役所
大阪での座談会の様子
パナソニックミュージアムを視察する中国側一行
東京エコリサイクルを視察する中国側一行

リンク 日中省エネルギー・環境ビジネス推進協議会(JC-BASE) 掲載記事

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