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一般財団法人日中経済協会
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北京自由貿易区・ダブルカーボン交流サロン

開催報告

2022/2/28 Upd.
 
2月28日、「北京自由貿易区への進出、ダブルカーボンのチャンス共有交流サロン」が日中をオンラインで結んで開催され、日中経済協会も北京市商務局、北京市科学技術院ら多方面からの招請により、日本の賛助会員企業各位への案内に協力いたしました。
 
本サロンには、日中の水素などの新エネルギー、新技術の産業チェーン関する企業・団体などが参加しました。初めに北京市「両区」弁公室から北京の開放政策と「両区」建設の成果事例、今後の展開を紹介し、日本側は、エネルギー、商社、銀行など新エネルギー関連企業60社、中国側も北京市科学技術院、北京中日イノベーション協力モデル区、大興水素エネルギー国際モデル区、区内企業ら、全体100人余りが北京の「両区」の発展の方途と水素エネルギー産業の協力チャンスについて話し合いました。
現在、水素エネルギー産業の発展は中国のエネルギー転換の重要な方向性と考えられており、輸送、産業用建物などの分野で脱炭素を達成するための最良の選択肢の1つと位置づけられています。近年、北京市は省エネとCO2排出削減を強化し、エネルギー産業における「新動力」の育成に力を入れており、水素エネルギーや燃料電池などの産業を整備し、「産・学・研・応用」の交流プラットフォームとして清華工研院や水木博展などを誘致し、水素エネルギーと燃料電池の技術成果を市場化しているところです。また、北京自由貿易区の建設により、国内外の企業家にとってより良い投資環境も整備されつつあります。
 
本サロン主催者は、「日本は世界で最初に『水素エネルギー社会』の概念を打ち出した国であり、水素の研究・応用が進み、産業発展も成熟しており、水素の製造、貯蔵、利用、インフラ整備など産業チェーンをカバーしている」と我が国を高く評価しており、本サロンは日中の新エネルギー産業の未来に焦点を当て、協力の方法、技術イノベーション、サービス研究開発、成果の紹介、ビジネス取引などについて意見交換を行いました。
 
日中経済協会といたしましても、こうした新しいビジネスチャンスの到来により、カーボンニュートラルを達成していく上での日中協力と交流がより効果的に進展し、エネルギーのグリーン転換が促進されていくことを期待しております。

北京市「両区」弁公室綜合協調処・杜磊処長 基調講演(要旨)

  • 日本は北京の重要な経済貿易パートナーとして、IT、R&D、金融分野で互恵的な協力を展開。 2021年末までに、日本は北京に3,012社以上の現地法人を設立し、実際の投資額は91億8,000万ドル以上。北京企業は日本に1億8,500万ドル近く直接投資し、双方の協力と発展の大きな可能性を示す。
  • 北京は都市として3000年以上、首都として800年以上の歴史を持つ東洋の古都であると同時に、2021年には市の域内総生産が4兆元を超え、前年比8.5%増という活気とボリュームを誇る近代国際都市。注目すべきは、うちサービスセクターが80%以上を占め、世界の先進国の水準に達していること。これが、北京がサービス産業とサービス貿易を精力的に発展させてきた理由であり、強調したい点。
  • 北京はサービス分野での優位性に加え、中国唯一の国家レベルのオープンプラットフォーム――略して「両区」を有する。「両区」は、習近平国家主席が2020年中国国際サービス貿易交易会で発表した北京の改革開放政策。
  • その第1は「国家サービス業拡大開放総合モデル区」で、技術革新、デジタル経済・ハイエンド産業、金融、文化・観光、教育、医療、ビジネス、専門サービス、航空サービスなど幅広いセクターを対象とし、現時点で唯一の国家レベルのサービス業開放総合モデル区。
  • 第2に、北京の約130km2が「自由貿易試験区(FTZ)」に指定され、特別な開発優遇政策を享受できる。 これらのFTZは「科学技術イノベーション」「国際ビジネスサービス」「ハイエンド産業」の3ゾーンに大別され、それぞれ異なる産業発展機能を担っている。
  • 「両区」をもう少し案内したい。
    1. 投資機会の増加
      北京は外資参入のネガティブリストの国家版とFTZ版を適用するだけでなく、「両区」政策により、多くの分野で外資参入の制限をさらに緩和。 例えば外資の条件規制や対中投資企業数の制限を撤廃、総投資額要件を4億米ドルから2億米ドルに引き下げ。FTZの対象として、水素エネルギー、太陽光発電、先進エネルギー貯蔵等について、「ネガティブ制限リスト+ポジティブ奨励リスト」管理モデルを採用。
    2. 外資の進出だけにとどまらず、良好な発展に
      例えば、北京では外国金融機関がQDLPとQFLPの試験運用に全面的に参加できるようになり、北京のQDLPの試験運用枠は100億米ドルに拡大された。
    3. 政策的支援の充実
      北京に新たに進出した企業も、一定の貢献を果たした既存外資も、財政的な優遇措置や人材サービスなどの一連の支援を享受可能。北京は2021年末に「北京における外資の安定化のさらなる強化に関するいくつかの弁法」を発表し、外資がR&Dセンターを設置することを奨励するなど外資企業にとってよりよい発展環境を提供。 水素エネルギー分野については、2021年に北京がFCV実証都市として認可され、2030年には、水素エネルギー供給とFCVのハイエンド設備と主要材料の国内一流の産業化基地と応用実証地域も建設予定。 先日閉幕した北京冬季五輪では、合計816台のFCVが主要輸送手段として使用され、中国の水素エネルギー産業の力強さを世界に示した。 新産業である水素エネルギーが今後、北京でより多くの政策的支援を受けることは間違いない。
    4. 北京に来る外国人人材へサービス
      ビジネスの円滑化という点では、北京は現在、海外の公認専門資格82種の目録を作成しており、米英独などの国際機関や業界団体が発行する実務証明書、米国公認会計士資格CMAの保持者を認めていることになる。労働許可証を申請する場合、外国人人材は学歴、学位、職務経験の制限を受けず、年齢の上限を65歳、高精度産業分野では70歳まで緩和することができる。入国手続きの申請時、最長5年間有効のマルチビザまたは居留許可証を申請でき、条件を満たす者は永住権の円滑化も可能。
  • 「両区」への投資について
    北京では、オンラインとオフラインを統合したサービスシステムを構築。
    オンラインでは、北京市政府の国際版サイト(http://english.beijing.gov.cn/)で情報を得られる。 日、英、独語など8カ国語に対応し、「両区」政策や、北京での起業・投資方法などを詳説。
    また、外国人向けの情報サービス「易北京:Easy Beijing」APPを通じて、政策解釈、法律相談、ビジネス投資相談など、20以上のオンラインサービスを提供。
    すでに北京に進出している外国企業は、北京の公共情報サービスプラットフォーム「開放北京:Open Beijing」で、北京の「両区」について知ることができる。
    オフラインでは、すでに北京に進出している主要な外資系企業に専用の「服務管家」を配置し、個人向けサービスを提供。 注目すべきは、この「管家」の数が2019年の99人から2021年には379人に拡充していることで、北京に投資する外国本社数が飛躍的に増加し、北京が外国企業に対して高い優先度を持つようになったことを反映している。
【日本側発言1】
日本貿易振興機構北京代表処
金京浩投資総監(写真のみ)
【日本側発言2】
エネルギー・環境グローバルコンソーシアム
竹川東明代表理事(写真のみ)

参加案内【終了】

2月28日(月)15:00~16:00(日本時間)に、北京市の最新の産業政策に関するオンライン説明会「北京自由貿易区への進出、ダブルカーボンのチャンス共有交流サロン(水素産業関連)」が開催されるということで、主催機関の1つである北京市科学技術研究院より、日中経済協会賛助会員の皆様への周知依頼をいただきましたのでご案内申し上げます。
 
下記のキーワードにご関心の方におかれましては、中国主催者作成の添付案内状(日本語、中国語)を是非ご参照ください。
 
★北京「両区」(北京自由貿易試験区、国家サービス業拡大開放総合モデル区)
★中国ダブル・カーボン政策(CO2排出ピークアウト、カーボンニュートラル)
★大興国際水素エネルギーモデル区
 
ご関心方は、2月25日(金)正午12:00までに、以下の情報を naoya.sawazu[at]jc-web.or.jp 宛てにお申し込み下さい。   ※[at]@に書き換えて下さい。
 
追って、Zoom接続情報を返送申し上げます。
 
(1) 氏名:
(2) 所属・役職:
(3) 連絡方法(電話、E-mail):
(4) 合作意向があれば簡単な説明:
 
<本件お問い合わせ先>
北京市科学技術研究院 国際と区域協力センター
 科技サービス部責任者 任蓉Ms(中国語のみ対応)
 電話:010-6616-1006
 E-mail: ronger_76[at]qq.com   ※[at]@に書き換えて下さい。
 
あるいは、日中経済協会業務部(担当:澤津、naoya.sawazu[at]jc-web.or.jp  TEL: 03-5545-3113)にもご遠慮なくお問い合わせください。
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