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【参加報告】蘇州地方発展協力モデル区関連のヘルスケア交流イベント(6/18・東京)

日中多数の関係者が参加
ポスター展示会場での直接交流
盛り沢山のセレモニーが交流会に華を添えた
2024/6/28 資料追加
2024/6/25 掲載

2024年6月18日、蘇州市・顧海東常務副市長を筆頭に、都内で「ヘルステックにおける協創と協業」をテーマとした「中日(蘇州)地方発展協力モデル区」の投資誘致イベントが実施されました。

日中経済協会は同モデル区日本センターからの招きにより、業務部が出席しましたので、以下に概要を記します。

 概略》
日時:2024年6月18日(火)14:30~18:30
場所:ホテルニューオータニ「芙蓉の間」
主催:中日(蘇州)地方発展協力モデル区
実施:蘇州富吉日本センター、相城生命科技港
協力:一般社団法人国際スマート医療健康協会、蘇州市総商会、蘇州康養集団
運営:株式会社キャンパスクリエイト(電気通大学 TLO)

◆ 第2回日中国際医療産業サミット

冒頭の主催者挨拶に続き、藤田医科大学・金田嘉清副学長より日中リハビリテーション協力に関する基調講演があったほか、6社からスタートアップピッチが行われました。

《登壇企業》
1.「非侵襲血糖検査装置開発及び生理データプラットフォームの構築」
  ヘルスケアビジョン株式会社Founder&CEO 郭若峰氏
2.「強度近視/乱視、遠視/老眼に対する“Ortho-K”適応の拡大と治療効果」
  医療法人社団和邇会三井メディカルクリニック理事長/院長 三井石根氏
3.「中日大健康集積産業チェーンとインキュベーションセンター構築」
  蘇州相城生命科技港CEO 康家浩氏
4.「小さな生物の驚異的な能力-線虫がん検査N-NOSEの新たな展開について」
  株式会社HIROTSUバイオサイエンス社長室中国事業責任者 魏弘誠氏
5.「ENDOANGEL社とEndoVista社による医療用AI技術革新」
  ENDOANGEL社・EndoVista社創業者、会長兼総経理 劉斌氏
6.「ウェアラブルBMIによる脳のリハビリテーションとヘルスケア」
  株式会社LIFESCAPES代表取締役 牛場潤一氏

◆ 2024蘇州(東京)ヘルスケア産業イノベーション協力マッチング交流会

続いて行われた交流会では、蘇州市トップや来賓挨拶に続いて中日(蘇州)地方発展協力モデル区の紹介、企業代表からも基調報告があったほか、多数のセレモニーが行われました。

1.挨拶
 ・蘇州市人民政府・顧海東常務副市長【後述】
 ・中国駐日本国大使館経済商務処・申宇一等書記官
 ・一般社団法人国際スマート医療健康協会・甲斐元虎代表理事
2.中日(蘇州)地方発展協力モデル区紹介
 ・蘇州市相城区・楊暁峰常務副区長
3.企業代表発言
 ・トヨタ自動車
 ・協鑫集団
 ・Momenta
4.セレモニー
 ・日本蘇州同郷会設立テープカット
 ・蘇州民営経済国際合作商会日本センター除幕式
 ・蘇州富吉日本センター始動式
 ・中日大健康集積産業チェーン インキュベーションセンター入居企業調印式
 ・イノベーション・プロジェクト賞授与式

【Pickup】 顧海東常務副市長 基調発言概要

※筆者文責により打ち出したものです。

  • 蘇州の有名な伝統工芸・両面刺繡は、1枚でありながら両側で絵柄が異なる。これは蘇州という都市にも通じるものがある。
  • 蘇州は都市として2,500年以上の歴史とともに経済が繫栄し、産業が発展した近代都市。中国の1/1,000の面積、1%の人口しか有さないが、経済は2%の貢献をしており、工業付加価値は3%に達し、実質利用外資は4%、上場企業は5%、輸出入総額は6%のシェアを有する。旧来より開放的でイノベーティブな都市として知られる。
  • ここで、蘇州・日本が地方発展協力を進めてきた強みについて紹介したい。
  • 蘇州と日本には、歴史・文化的つながりがある。1,200年余り前、唐の時代の鑑真和尚は蘇州を出発して日本に渡り、中日文化交流に大きな貢献を果たした。600年前には栄林周瑞禅師が蘇州・霊巌山寺から日本の八女市へ茶を日本に持ち帰り、日本に茶の文化を根付かせた。
  • 蘇州と日本は改革開放以来、善隣友好関係を結び、その関係はますます深まっている。
  • 「姑蘇城外の寒山寺 夜半の鐘声 客船に到る」という漢詩は、唐の時代の詩人・張継の作品『楓橋夜泊』で知られ、この作品から寒山寺が日本の人々に深く知られるようになった。1979年、大阪府日中友好協会の藤尾副会長夫妻が寒山寺を訪れ、除夜の鐘のイベントを提案し、その夜、108の鐘がならされた。寒山寺ではその後も45回、このイベントが継続され、中日友好を代表するイベントとして知られている。
  • 1981年、蘇州は日本の池田市、金沢市と姉妹都市提携を結んだのを皮切りに、現在は14の日本の都市と友好関係を結んでいる。
  • 蘇州は各地につながる交通が発達しており、中日交流にも至便な交通手段を提供する。蘇州は最も活力ある長江デルタの中心地に所在し、鉄道も発展し、上海とシームレスで接続している。上海と往復する鉄道は毎日1,000本以上を数える。最短17分で上海虹橋空港へ到着できる。蘇州周辺都市には基本的に1時間以内に到着できる。これは東京の新幹線が各都市と結ばれている感覚に似ている。2時間かければ、到着できる国際空港は6つにも達し、毎週日本と往来するフライトは1,000便を数える。
  • 蘇州には長江と京杭大運河という2つの黄金河川水路がある。貨物取扱量は900万TEUを数える。これには上海の連動発展港部分を含むが日本へ送られるコンテナ数は49万TEUを超えている。蘇州の日本との輸出入総額は281億ドルに達している。
  • 蘇州は世界一流の産業施設を提供することが可能で、垂直統合能力に長けている。蘇州は中国、さらには世界のサプライチェーンの起点、接点が多くある。16万社以上の工業企業が所在し、工業生産は7千億ドルを超え、ほぼすべての産業分野をカバー。半径100km以内にほとんどのものを手配する拠点が存在する。
  • 経済成長についてもよい状況となっている。今年第1四半期のGRPの伸び率は7.9%であった。そして世界トップ20都市の中では1位であった。蘇州の対外開放には固い基礎ができており、前途も明るい。18,000社の外資企業が蘇州に集まり、世界トップ500企業中、175社が蘇州で投資プロジェクトを展開し、その数は486件。実質利用外資は1,600憶ドルを超えている。
  • 1984年、蘇州に初めて進出した日系企業が誕生した(株式会社スワニーの合弁会社)。現在、蘇州に集まる日系法人は1,600社以上に達している。そして実質利用外資も140億ドルに達し、パナソニック、AGC、伊藤忠商事、三菱商事、トヨタ自動車、日産、キヤノンなどトップ500社にもランクしている47社が蘇州に拠点を設けている。
  • 蘇州は12年連続で「外国人材の最も魅力ある中国都市」であり続けている。世銀、フォーブスから、「中国投資環境金メダル都市」並びに「最も優れたビジネス都市」に選出されている。
  • 現在、蘇州は日本とヘルスケア、高齢者分野、工業デザイン分野などにおいて新たな協力を絶えず展開している。7月2日、蘇州市は藤田医科大学と人材育成協力を始めることになる。富吉医療と蘇州市相城区の協力も深まっている。ヘルスケア分野において、中日企業は協力を行うことができる大きなポテンシャルを有している。本日この会場で、医療・ヘルスケア分野に関わる十数社のポスター展示を拝見したが、どれも素晴らしかった。中国の人口は14億人余りと多いが、高齢者社会への傾向が強く、高齢者ケアへの市場ニーズにはとても高い。こうした関係企業が蘇州を訪れ、ビジネスを展開することを歓迎したい。
  • 日本の友人の皆様には是非蘇州にお出かけいただき、そして協力モデル区を視察していただき、発展のチャンスを共有していただきたい。そして美しい未来を切り拓いていただきたい。開放的な蘇州は、皆様を歓迎したい。

資料ダウンロード

上記のスライドのPDF一括ダウンロードはこちらです。
相城投資ガイド2024(PDF;日中両文併記;11MB)
ポスター展示リスト(PDF;中文;1.9MB)

本件お問い合わせ先

日中経済協会業務部(担当:澤津)
 TEL: 03-5545-3113
 naoya.sawazu[at]jc-web.or.jp ※[at]は@に変換ください。
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