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【参加報告】中国雲南一日本重点産業協力プロモーション会(7/9・東京)

今般、雲南省投資促進局・王迅局長一行が訪日し、7月9日に都内で「中国雲南一日本重点産業協力プロモーション会」が開催され、日中双方より50名あまりが出席しました。日中経済協会は雲南省外事弁公室、雲南省投資促進局からの招請により、業務部が出席しました。

以下に配布資料などを掲示しますので、雲南省経済のご理解の一助としていただければ幸いです。

<会議概要>
◆日時:2024年7月9日(火)10:00~12:00
◆場所:京王プラザホテル・津久井
◆主催:雲南省投資促進局
◆共催:保山市人民政府、大理州人民政府
◆次第:司会:日中中小企業発展協会・盧剛理事長
 1. 主催者挨拶 雲南省投資促進局・王迅局長
 2. 来賓挨拶 一般社団法人日中協会・瀬野清水理事長
 3. 発言1 保山市人民政府・成徳君副市長
 4. 発言2 大理州投資促進局・姜輝局長
 5. 発言3 恒益集団 北京恒益南玫生物科技有限公司・段沿志代表取締役
 6. プロジェクト調印式 株式会社Hoperun Tokyo、洛必徳科技有限公司による戦略協議

雲南省投資促進局・王迅局長 挨拶概要

雲南の26民族、4,700万人の祝福を携えて東京にやってきた。ここに集まった企業家の皆様と友情を深め、協力について語り合い、共に発展を模索することができることを光栄に思う。

今日は3点、お話しをしたい。

1.中日友好、隣国としての緊密な協力
中日両国は一衣帯水の隣国であり、互いの発展が重要な機会となっている。昨年末、習近平主席と岸田文雄首相が重要なコンセンサスに達し、両国の戦略的互恵関係を全面的に推進することを改めて確認し、二国間関係の発展に重要な政治的指導を提供した。中日両国は深い歴史文化的な結びつきを持ち、歴史の潮流を正確に把握し、時代の流れに沿って文化交流を強化する中で人類文明の新たな章を共に描いている。

習主席は2度にわたって雲南を視察し、雲南が「民族団結進歩モデル地区、エコ文明建設の先駆者、南アジア・東南アジア向けのハブとしての中心」として新たな進展を達成するよう指示をした。中老鉄道の開通に伴い、東南アジアの国々と最も多く接する雲南は、中国の対外開放の重要部分となっている。雲南はオープンな窓口としての役割を担い、世界と共に発展の機会を共有する使命を持っている。

過去5年で雲南の経済力は大きく向上した。GRPは2012年の1.1兆元から2023年には3兆元に増加し、発展の質も向上している。2024年の第1四半期には、雲南省のGRPは7,000億元以上を達成し、前年同期比で4.6%増加した。

2023年末までに、日本は雲南に140の外資企業を設立し、総投資額は1.14億ドルに達した。また、2023年には雲南を訪れた日本人観光客は約5万人に達し、日本との貿易額は12億ドルを超えた。最近では「2024中日企業家サミット」が成功裏に開催され、約200名の中日産学官の代表が出席した。このような背景の下、雲南と日本の交流と協力は、さらに多くのビジネスチャンスを生むと信じている。

2.雲南の産業は発展しつつあり、優位性が際立ち、協力の機会は無限
雲南の高原特有の近代農業には独自の優位性がある。雲南は中国の海南島から黒龍江までの気候タイプをすべて含んでおり、年間平均日照は1m2あたり90~150kcalと、中国で最も日照資源が豊富な省の1つ。1人当たり耕地面積は2.05ムーで、土壌は深く、保水保肥性が強く、通気性も良く、土壌有機物は1.5~3.0%で、特色ある農作物の栽培に非常に適している。雲南の茶葉、切り花、天然ゴム、コーヒー、烤煙(たばこ)、クルミ、漢方材料の栽培面積と生産量は全国第1位。雲南は有機、健康、高繊維食品加工に非常に関心があり、日本企業との協力を希望している。例えば、雲南のコンニャクの栽培と食用は非常に広範囲だが、加工品は比較的単一で、付加価値も高くなく、日本のコンニャク製品との間に大きな差がある。本会では、関連するコンニャク加工プロジェクトを紹介している(PowerPointで玉渓、大理、臨滄の関連プロジェクトを示している)。興味のある日本企業との連絡を歓迎したい。

また、雲南の乳業も非常に特色がある。本日参加している雲南大理は「中国のニュージーランド」と呼ばれ、緑色有機乳製品、高原特産乳製品、機能性プロバイオティクス発酵乳の研究開発の分野で大きな成果をあげている。日本企業と乳製品包装、高級製品の研究開発、特産品のマーケティング推進の分野で大きな協力の余地がある。意向のある企業は、会議終了後に大理州投資促進局とさらに対話して欲しい。

雲南の文化・スポーツ・観光資源も豊富で潜在力は大きい。今年上半期、雲南は4.9億人・回の観光客を受け入れた。自然の美しさと雲南のライフスタイルの認識が、雲南の春城昆明、大理、麗江、テンチョン、シャングリラ、シーサンパンナの美しい景色と独特の景観を頻繁に話題にのぼらせている。また、雲南は低緯度高原に位置し、北回帰線の貴重なオアシスである。世界でも珍しい全シーズン快適な気候資源地であり、温泉、SPA、スポーツ、森林養生を一体化した健康生活の目的地でもある。雲南は文化・スポーツ・観光産業を全省の重点成長産業として育成し、テーマエンタメ観光、文化遺産観光、観光演芸、アウトドアスポーツ、科学普及研学など市場ニーズに応じた新しい業態を次々と打ち出している。また、エコヘルスツーリズム、スポーツフィットネスレジャー、新しい医療養生観光プロジェクトの開発分野でも日本の高級文化旅行ヘルス企業の経験を学び、協力を達成したいと考えている。

雲南の「温泉+」産業の融合発展には明るい未来がある。雲南省には1,240カ所の温泉地があり、国内の温泉総数の約1/3を占め、数では全国一である。例えば、雲南の保山市にある騰冲温泉は、中国で最も密集した火山群と地熱温泉があり、90以上の火山が天にそびえ、80以上の温泉が湧き出ている、温泉の源泉数は数え切れないほどで、中国本土で唯一火山地熱と温泉が共存する地域である。規模も大きく、景観は奇跡に満ち、世界的にも珍しいもの。雲南の「温泉+」産業チェーンは非常に広範囲をカバーし、「温泉+医療養生」「温泉+介護」「温泉+研学」「温泉+日用化学製品生産」などの多様な融合発展分野では、日本の温泉企業との連携の余地が非常に大きい。

騰冲は今回訪日団の一員である保山市の管轄内にある。これから保山市から特別な紹介があり、特色ある温泉産業について詳しく説明する。同時に、我々は龍陵県温泉石斛健康養生区建設プロジェクト、麒麟区三宝温泉健康養生タウンプロジェクト、宜良県星級温泉ホテルプロジェクトなど、20項目の「温泉+」投資誘致プロジェクトを準備している。

3.雲南の誠意は満々、サービスは高効率、共同でWin-Winの関係を創出

雲南省投資促進局は省全体の外資利用の主管部門であり、外国資本企業への良好なサービスを提供することは我々の避けられない責任である。私たちは引き続き外国資本・外国企業に対する優遇政策を実施し、条件を満たす製造業プロジェクトには、当年実際に到着した外国資本の3%を報奨とし、新型農業、文化・観光・健康プロジェクトには当年実際に到着した外国資本の2%を報奨する。最高報奨額は5,000万元である。私たちは「全ての人がビジネス環境をつくる」、「全てのことがビジネス環境に関わる」、「どこでもビジネス環境を示す」という理念を堅持し、「求めには必ず応じ、無用な干渉はしない」を実現し、皆さんが安心して投資し、専心して起業し、安心して経営できるようにしたい。
上記の王迅局長のPowerPoint資料は、こちらから 一括ダウンロードいただけます(PDF:13.6MB)。

雲南・保山市の概要

※中国側による作成・配布資料をそのまま転載しております。

保山市は、中国雲南省に位置する地級市。「蘭城」とも呼ばれ、中国蘭の主産地である。総面積19,637km2(日本2位の岩手県15,275km2)。人口240.7万人(日本14位の宮城県230.2万人)。12の少数民族が代々住んでいる。

また「高栗貢山国家自然保護区」は「世界の動植物の南北交差回廊」「種の遺伝子バンク」「自然博物館」として世界的に有名で、ユネスコにより「世界生物圏保護区」として承認されている。

●地理:保山市は、雲南省西部に位置し、同省の怒江リス族自治州、大理ペー族自治州、臨滄市、徳宏タイ族チンポー族自治州、およびミャンマーと接し、古くから南アジアと東南アジアへの中国の陸の玄関口である。省都の昆明市からは約570kmに位置する。年平均気温14~17度、年間降雨量1700~2100mmと温暖で降水量が多く、森林が市面積の53%を占める。

●歴史:保山の古称は「永昌」であり、戦国時代には「哀牢国(あいろうこく)」の中心となっていた。中原支配を受けるようになったのは漢初であり、前109年の県の設置であり、69年には哀牢王・柳貌は漢朝へ帰属し、永昌郡が設置された。その後歴代王朝により支配を受け、唐代には南詔国の版図に組み込まれ西方への勢力拡大の拠点となった。明代には手び中原王朝の直接支配を受けるようになり、当初は金歯軍民指揮使司、永昌軍民府が設置され、1524年(嘉靖3年)には保山県に府治が設置され保山の名称が使用されるようになった。中華人民共和国成立後、2000年12月に地級市に昇格し現在に至っている。

●産業:
・農業/サトウキビ、タバコ、亜麻、クルミ、中国茶、コーヒー、ワサビ、薬草(生薬)、ランなど。
・金属/金属シリコン、電解亜鉛など。
・木工/ドア、家具など。
とくに東洋タバコの生産量は世界第3位。

●鉱物資源:56種類が発見されており、そのうち44種類が埋蔵量が確認され、とくにケイ素、鉄鉱石、火山石、石灰岩、珪藻土などは埋蔵量が多く、グレードが高い。また宝石も知られ「南紅瑪瑙」は瑪瑙の中で第一位にランクされ、「全国宝石・翡翠名鑑」に登録されている。

●観光:文廟(孔子廟)、諸葛営、高黎貢山自然保護区、騰衝火山、怒江大峡谷、北海湿地、松山遺址、南方絲綢古道、温泉地など。

●料理:雲南料理、過橋米線(米線)など。

会議の様子

保山市人民政府・成徳君副市長
大理州投資促進局・姜輝局長
プロジェクト調印式
会議には日中50人あまりが出席

本件お問い合わせ先

日中経済協会業務部(担当:澤津)
 TEL: 03-5545-3113
 naoya.sawazu[at]jc-web.or.jp ※[at]は@に変換ください。
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