本文へ移動
一般財団法人日中経済協会
〒106-0032
東京都港区六本木1-8-7
MFPR六本木麻布台ビル6階
TEL:03-5545-3111(代表)
FAX:03-5545-3117

【出張報告】第30回蘭州投資貿易商談会(7/5~7・蘭州)

第30回蘭州投資貿易商談会 参加報告

2024/7/12 Upd.

第30回蘭州投資貿易商談会(通称:蘭洽会)が、中国商務部、中国国際貿易促進委員会、甘粛省人民政府らの共催のもと、甘粛省蘭州市において成功裏に開催されました。

日中経済協会北京事務所は、中国国際貿易促進委員会甘粛省委員会からの招きにより7月5~7日、本商談会に参加しました。

全体として日本からの参加者は少なく、後述の開幕式には(敦煌市と姉妹都市の)鎌倉市が出席、午後の緑色会議には三菱電機と清水建設、展示館は日本からの出展はありませんでした(例年、友好姉妹の秋田県などが出展しています)。

日系進出企業も在留邦人も多くない甘粛省/蘭州市のイベントということで、以下に概要を報告いたします。日中経済協会賛助会員企業の皆様におかれましては、現地の雰囲気をご参考にしていただくとともに、次回(第31回)以降の参加・出展にご関心があれば、ご遠慮なく日中経済協会までお問い合わせください。

◆ 7月6日午前 開幕式

  • 胡昌昇省書記は「本会は甘粛省が国内外に開放する重要な窓口であり、中国西部において多大な影響力を持つ国際投資貿易イベントである。第30回の本年は【チャンスを共にし、発展を共に計画し、共に繁栄を創る】というテーマのもと、一帯一路の共同建設国家や地区、兄弟省区市と経済貿易の交流と協力の深化に尽力したい」と挨拶。
  • 張錦剛副省長の省概況紹介では、近年は甘粛省の伝統産業である石油化工等重工業から風力、太陽光、水素等新エネルギー産業への転換を図っていることなどが紹介された。
  • また今回は1,325のプロジェクトが調印され、成約金額は6,039.55億元だった。

(主な出席者/順不同・敬称略)
省委書記、省人代常委会主任・胡昌昇
省委常委、副省長・張錦剛
ベラルーシ・フロドナ州長・ウラジミール・カラニク(主賓国)
タイ中華総商会主席・林楚欽
中国華能集団董事長・温枢剛
華潤集団董事長・王祥明
海亮集団董事局首席・曹建国
開会宣言:全国政治協商会議副主席・蔣作君
開幕式には約200人が参加
プロジェクト調印式

◆ 7月6日午後 緑色中国・投資甘粛招商会議

  • 新エネ、グリーン製造等をテーマに、外資企業を中心としたパネリストから甘粛省への投資や協力の可能性について発言があった。独大手家具メーカーZurbruggenからは、かつて湖南省書記が自らドイツまで自社のスマート倉庫を視察に来たことがきっかけとなり、のちに長沙に中国本部を置くことになった経緯を紹介した上で、ドイツ国内での経済交流のパイプ役や、研修の受け入れ、グリーン建材分野での協力など提案があった。
  • 一方、共に農業分野(種子、高付加価値野菜)で中国に進出している仏・リマグレインと独・バイエル薬品からは、遺伝子組み換えトウモロコシの種子について中国農業農村部が外資の投資参入を規制している点について「国内企業を守る意図も理解するが、中国の農民のために事業を行う点では外資も同じで、不公平な競争にさらされている」として省政府や商務部出席者に改善を訴えた。
  • 日本の三菱電機からは同社のスマート製造システム「e-F@ctory」の紹介や、産官学連携プロジェクトへの甘粛省関係者の参加呼びかけなどがあった。

(主な出席者/順不同・敬称略)
甘粛省副省長・趙金雲
商務部投資促進事務局副局長・李勇
甘粛省商務庁副庁長・鄒軍
(独)Zurbruggen中国区総裁・徐東平
(仏)リマグレイン中国区総裁・張颖
(独)ドイツ商業銀行大中華区董事総経理・楼卓遠
曹宝記(TPC)公共関係副総裁・楊麗遠
(独)バイエル薬品公共政策事務高級総監・白晨曦
(独)メトロ中国西区政府事務総経・邱敏
(日)三菱電機プロジェクト総監・胡勇
趙金雲甘粛省副省長
徐東平・Zurbruggen中国区総裁

◆ 7月7日 展示商談会場見学

  • 本年日本は出展無し。
  • 甘粛省内の地域や産業の展示エリアでは、2022年12月に省政府が出した省水素エネルギー発展計画の重点エリアに指定された慶陽市を紹介する「石油化工館」が出現。慶陽市は石油採掘で知られた土地で、東方電器水素エネルギー社、慶化社、中国石油社などの複数の企業で水素の製造・回収・パイプラインと水素ステーション建設までを一貫して行うプロジェクトが進行しているほか、CCUSにも取り組んでいる。目下プロジェクトの上流から下流までの細かいサプライチェーンを構築すべく企業誘致中。
  • 加工食品館などでは、甘粛省を表す「龍」を冠した「龍酒(甘粛省産の酒類全般)」として日本にも輸出されている省産ワインや、地元で獲れた小麦を使ったビールや白酒を展示。
  • ほか今年SNSで話題になり全国的に流行している「天水麻辣燙」、空港などの自販機で列ができるほど人気の「老蘭州酸奶(ヨーグルト)」の物販が人気を博していた。
日本にも輸出されている「莫高葡萄酒(ワイン)」。今年6月に日本で開催された酒類の展示会に甘粛省の酒造メーカーが出展し、買い付けされたという。他甘粛省ならではの酒瓶が面白い白酒や、甘粛省産の小麦で作ったビールなど展示。
今年突如SNSで話題になり北京など全国各地に専門店ができた甘粛省天水市の「天水麻辣燙(マーラータン)」のレトルト食品。
蘭州の手作り風ヨーグルトや名産の百合の根を使った飲料。
石油化工館。慶陽市の紹介とともに水素産業の展示あり。

本件お問い合わせ先

日中経済協会北京事務所(担当:清水)
 TEL: 010-6513-9880
 shim[at]postbj.net ※[at]は@に変換ください。
TOPへ戻る