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一般財団法人日中経済協会
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【参加報告】「天津市中日企業家座談会」

開催報告

 天津市人民政府国有資産監督管理委員会・張勇主任を団長とし、有力企業を団員とする天津市商務代表団が、日本経済界との更なる関係強化とビジネス促進を目的として、2024年9月21日から26日まで来日し、9月26日に大阪で「中日企業家座談会」を開催しました。当協会からは今村関西本部事務局長が参加しました。
 
【プログラム】
■日 時: 9月26日(木) 9:00~10:30
■会 場: 帝国ホテル大阪 3F「白鷺の間」
■主 催: 天津市人民政府国有資産監督管理委員会
■運 営: 中国国際貿易促進委員会天津市分会
■参加者: 約30名
■次 第:
・主催者挨拶: 天津市人民政府国有資産監督管理委員会 主任 張   勇
・来賓挨拶: 一般財団法人日中経済協会関西本部 事務局長 今村健二
・天津市の国有資産関連プロジェクトについての紹介、企業交流会
・調印式
【中国側出席者】
張  勇  天津市人民政府国有資産監督管理委員会 主任
王義超  天津市人民政府国有資産監督管理委員会 弁公室主任
周華安  天津市人民政府国有資産監督管理委員会 計画発展処長
周  勇  天津市人民政府国有資産監督管理委員会 経済合作処副処長
呉傑軍  天津百利機械装備集団有限公司 董事長
李  洲  天津百利機械装備集団有限公司 プロジェクト投資部長
張世新  天津渤海軽工投資集団有限公司 董事長
王学東  天津渤海軽工投資集団有限公司 弁公室主任
張  瑗  天津渤海軽工業投資集団 投資管理部長
劉  宇  中国国際貿易促進委員会天津市分会 会展部主任課員

発言要旨

御挨拶:天津市人民政府国有資産監督管理委員会 張勇主任

 天津は、日本の地方と友好関係を結んだ最初の中国の都市です。これまでに日本から2,300社以上の企業が天津で企業を設立し、天津の質の高い発展に重要な貢献をしてきました。
 天津には56の高等教育機関と科学技術人材リソースがあり、都市公共サービスのリソースが集約されています。インテリジェントテクノロジー、航空宇宙、自動車のハイエンド設備製造、電子情報、バイオ医薬などの分野で、業界をリードする多くの企業が集まっています。
 天津市国有資産監督管理委員会は、天津市政府の特設機関であり、国有企業の出資者としての役割を果たしており、監督・管理下にある36の国有企業グループの総資産額は5.9兆元に上り、利益総額は2022年が前年比20.7%増、2023年は前年比14.4%増、今年の1月から8月までは11.5%増となりました。
 外資企業は天津の開放的発展の貴重な財産であり、天津の国有企業が協力して共に成功を収めることができる優れたパートナーであると考えています。天津の国有企業には、日本の多くの有名企業と長い協力の歴史があります。
 今年は天津と大阪がビジネスパートナー都市を提携してから20年目であり、この意義深い年に、天津は日本企業との協力関係をさらに強化し、中日の経済貿易協力・交流のプラットフォームを継続して構築し、さらに大きな役割を果たすことを心から願っています。
 

基調講演:天津市人民政府国有資産監督管理委員会 計画発展処 周華安処長 

 天津市の各産業セクターについてご紹介します。ハイエンド設備の分野において、天津は全国的な先進製造・研究開発基地として、整備された産業体系と関連サービスの能力を有しています。天津の百利装備集団や中環信息産業集団などは、スマート電器、グリーンエネルギー、汎用機械設備、半導体、通信などの分野で優位性を持ち、潜在能力を秘めています。日本や米国、ドイツの企業とも協力しています。日本は精密製造、特に自動車製造、ロボット、工作機械などの製造水準で世界をリードしており、中国政府による企業技術改造や設備更新に対する新たな支援策を活用し、天津の製造業の優位性を利用して、より多くの新技術と新製品の研究開発・生産を天津で行うことを期待しています。
 ITイノベーションの分野において、天津は基礎的なハードウェア、ソフトウェアシステム、ITイノベーション・プラス·サービスを核とするITイノベーション産業チェーンを形成しており、その産業規模は2025年には2,000億元以上に達すると予想されています。現在、国有企業の泰達投資ホールディングスが投資建設中の天津ソフトウェアパーク、国有企業の卓朗科技が建設中の京津冀工業ソフトウェア産業基地や産業アダプティブセンターなどは、建設と投資誘致を加速しています。日本企業が、科学技術イノベーション、ネットワーク技術などの領域で天津企業との協力を深化し、積極的に専門ビジネスパークに入居されることを期待しています。我々はより多くの政策支援とサービスを提供します。
 漢方医薬分野において、天津は現代漢方医薬革新全国重点実験室などの科学研究プラットフォームを有しており、多くの実力ある企業が集積しています。国有企業の益生製薬、国有資本参加の天津医薬集団などは、独自漢方薬の品種を豊富に所有しています。同時に、中日天津ヘルスケア産業発展協力モデル区は、既に国際的なヘルスケア産業創造モデル区となっており、日本の企業や大学などと協力を進めています。中日ヘルスケア産業パークを媒体として、バイオ医薬や漢方製剤などの分野と科学技術の研究開発協力を強化し、バイオ製薬の品質向上につなげることを期待しています。
 金融分野において、天津市は中国では数少ない金融関連の全てのライセンスを持つ都市であり、融資・リース・商業ファクタリングなどの分野で明確な利点があり、金融イノベーション・モデル区の建設を加速しているところです。日本の銀行と天津の渤海銀行、天津銀行、北方信託などの金融企業が、フィンテック、水上運輸金融などの分野で協力を深め、更に多くのビジネスを天津で発展させてほしいと考えています。
 文化・旅行・貿易の分野についてです。国有企業の天津港集団に所属する天津クルーズ母港は中国北方で最も重要なクルーズポートであり、最大で22.5万トンの国際クルーズ船を受け入れる能力があり、延べ100万人以上の出国乗客にも対応できます。我々の夢想号、地中海号のクルーズ船は、既に日本の福岡、長崎などの多くの目的地を結ぶ航路を開設しています。クルーズ船で固く結びつき、文化交流と文化観光産業の協力を強化し、中日経済の開放と発展を共同で推進することを期待しています。
 新エネルギー、新素材の分野では、国有企業の国化集団が化学工業新素材の分野でブレイクスルーを遂げ、水素エネルギーの貯蔵・輸送に至るまでの取り組みを進めています。同集団は天津初の水素マザーステーションを保有しており、その年間生産能力は6,500トンに達しています。また、国有企業の金開新能や天津港集団なども太陽光発電や風力発電などの分野に取り組んでいます。新エネルギー、新エネルギー自動車や半導体新素材などの分野で協力を強化し、新たなブレイクスルーを達成することを期待しています。
 軽工業分野においては、日用品、グリーン食品などを手がける国有企業の渤海軽工集団は、日本企業と良好な協力関係を築いています。軽工業分野でより深い協力を進め、より多くの革新的製品を開発し、国際市場のニーズを満たしていきたいと考えています。

企業発言:天津百利機械装備集団有限公司 呉傑軍 董事長

 天津は成立から600余年の歴史がありますが、百利装備集団の起源は清朝政府の洋務運動期に設立された官営の天津機器製造局に遡り、これまで160年にわたる長い歴史を経ています。その中で、新中国初のジープ、初のエレベーター、初の本格的工作機械、初の高速ディーゼルエンジン、初の電化鉄道用SVGを次々に創出し、新中国の国民経済社会の発展に重要な貢献を果たしてきました。
 百利装備集団は日本と深いつながりを持つ集団であり、1994年に日本企業と初めて合弁会社を設立して以来、日系企業から信頼される投資パートナーとなっています。 過去30年で、世界一流の日本企業と合弁企業を9社設立しました。
 百利装備集団は、製造立国に専念する集団です。現在、私たちはハイエンド化、スマート化、グリーン化を志向しており、世界一流のスマート設備製造企業となることを全力で目指しています。スマート電器設備、グリーンエネルギー設備、汎用機械設備という3つの主要産業の発展に力を入れており、新素材などの戦略的新興産業の育成に積極的に取り組んでいます。
 昨年、グループは総売上高970億元を達成し、そのうち日系合弁企業は110億元の規模になりました。私たちはより多くの日本のパートナーと中国式現代化発展のチャンスを共有し続けることを期待しており、日本のパートナーが中国に投資を続け、天津でさらに深い協力を進めるための橋渡しとなることを願っています。

本件お問い合わせ

◆日中経済協会・業務部 担当:金子
 E-mail:miho.kaneko[at] jc-web.or.jp TEL:03-5545-3113 

[at]は@に変換してください。
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