【参加報告】中日経済実務協力企業座談会
参加報告
2023/04/12 Upd.
今般、国家発展改革委員会国際合作中心・崔琳副主任一行が訪日し、広州市花都区人民政府(広東省)の共催により、4月11日に都内で「中日経済分野実務協力企業座談会」が開催されました。日中経済協会は、本会を後援するとともに、髙見澤学理事が開会挨拶をいたしました。
本会の開会にあたり、来賓の郭旭傑・中国駐日本国大使館経済参事官から現在の日中経済関係の現状認識と将来見通しに関して挨拶がありました。また、崔琳副主任は「隣国である中日両国は、アジアの主要な経済体であり、GDPはRCEP加盟国の3/4を占め、産業補完性もある貿易パートナーである」と日中経済協力の重要性を指摘しつつ、RCEP、日中第三国市場協力などの意義などを説明しました。このほか、広州市花都区・鄭重民常務委員(花都汽車城管理委員会主任)や、みずほ銀行・手嶋徹也執行理事からも開会挨拶がありました。
後半セッションでは、花都汽車城管理委員会から花都区の経済発展状況、産業チェーンなどについて詳しい紹介があったほか(資料はこちら)、日本企業を代表して、日立製作所、BYDジャパン、武田薬品工業などの代表者から日中ビジネス協力に関するプレゼンテーションが行われました。
日中経済協会といたしましても、自動車産業の裾野が広い広州市花都区の発展を今後もフォローしてまいります。
Keywords: 広州花都、自動車クラスター、日中経済協力
郭旭傑・中国駐日本国大使館経済参事官 発言概要
- 「現在」は中日協力の重要な基礎。国交正常化から50年余り、両国経済界は手を携えて、協力関係を築き、Win-Win発展の道のりを歩んできた。「君の中に我あり、我の中に君あり」という固い絆を結んで両国の社会経済発展を図り、両国国民にも福祉をもたらした。
- これまで中国で活動する日本企業は3万社あまりにのぼり、対中投資の累計は1270億米ドルを超え、利益率は7割を超えている。二国間貿易額では国交正常化当時の11億米ドルから、2021年には3,714億米ドルにまで増加。中国は既に16年連続で日本最大の貿易相手国であり、日本最大の輸出と輸入の相手国である。
- これら一連のデータは中日経済貿易協力の強靭性と相互依存性、互恵関係を十分に示している。多くの日本企業は改革開放当初から中国市場に身を投じ、中国の現代化建設に溶け込んできたいわば改革開放発展の参画者、貢献者、そして受益者でもある。
- 未来に向けた中国発展の前途は明るい。昨年10月に開かれた中共第20回党大会では、中国の今後5年ないし更に長期的なマクロ計画を描いた。昨年末の党中央経済工作会議と今年3月の全国両会では、一歩進んだ戦略的配置が行われ、高度な発展とハイレベルな対外開放をゆるぎなく推進し、市場化、法治化、国際化された一流のビジネス環境整備に努力することを強調。
- 過去3年はコロナ禍の影響を受けたものの、中国経済は年平均4.5%の成長を維持し、世界の生産・サプライチェーンの安定化に大きく貢献した。現在、中国のコロナ貿易政策はすでに決定的勝利を収め、生産や生活秩序も急速に正常化しつつあり、人的往来も回復している。今年1~3月の状況をみると、各データは明らかに上昇し、中国の社会経済の活力が一層解き放たれた感がある。
- 中日両国は互いに引っ越しできない隣国であり、経済協力の大きな潜在力を有する。今年4月2日、林芳正外務大臣と会見した李強総理は、「両国は重要な経済貿易のパートナーとして、発展を実現する分野で相互に協力を推し進め、互いに成果を収め、利益を深く融合させている、双方は経済貿易協力のパイを大きくすべきであり、デジタル経済、グリーン発展、金融財政、医療介護などの分野で協力を強化し、より高いレベルでWin-Winを実現すべきである」と指摘。林大臣も、「両国の広い分野での協力の潜在力に触れ、日本としても中国とともに努力し、両国指導者が合意したコンセンサスを定着させ、建設的で安定的な中日関係を構築する」と述べた。
- 今年は中国が第20回党大会の精神を定着させる最初の年であり、中日平和友好条約締結45周年の年でもある。中日経済協力は新たな大きなチャンスに直面している。中日企業と高官との対話がまもなく開催されることになっているし、日本経済界の大訪中団も今年また再開される。両国経済界は現在のチャンスをつかみ、各分野での往来を加速させ、これまでの成果をまもり、長期にわたって形成された互恵関係を確かなものとし、協力の新たなプラットフォーム、新たな注目分野の開拓により一層邁進し、中日協力によるWin-Winの新しいページを引き続き開いていくべき。
資料のダウンロード、写真など
花都汽車城管理委員会の紹介スライド(日本語PDF:12.3MB)
配布資料:HUADU-空港都会・中枢花都(日本語PDF:22.1MB)
本会に先立ち4月10日、崔琳副主任一行4名が当協会を訪れ、日中ビジネス協力をテーマに意見交換。
参加案内
主催者からの案内文(日中経済協会仮訳)
中日経済分野における実務協力を積極的に深め、中日産業チェーンやサプライチェーンの強靭性と安全性を不断に向上させるため、中国国家発展改革委員会国際合作センターはJETRO、日中経済協会、みずほ銀行などの機構と共同で4月11日(火)東京(高輪プリンスホテル2F「桜花」)において「中日経済分野実務協力企業座談会」を開催することとしました。今回の座談会は「中日経済分野における実務的協力の新しいチャンス」をテーマに、中日関連協力メカニズムの実施機構、企業、商会・協会の代表を招き、自動車製造、省エネ・環境保全などの重点分野を巡って、交流・対話を行い、関連PJの経験を分かち合い、協力ニーズをマッチングさせることを通じて、共同で中日経済分野における実務的協力が直面する新たなチャンスやルートを議論します。
日中経済協会の責任者におかれまして、万障繰り合わせの上、本会にご出席いただくとともに、後援団体として、日系企業に今回のイベントに参加いただけるようご協力いただければ幸いです。ご出席に際して、別添2の参加申込書に必要事項をご記入いただき、4月10日(月)までにご送付ください。
案内状・申込書のダウンロード
日本語版案内状(日中経済協会仮訳) (2023-04-04 ・ 23KB) |
中国語版案内状 (2023-04-04 ・ 441KB) |
お問い合わせ・申し込み先
<お問い合わせ・申し込み先>
孫博文 様(中国語、英語対応)
E-mail: bowensun2020@hotmail.com
あるいは、日中経済協会(担当:業務部・澤津、TEL: 03-5545-3113)宛てにもご遠慮なくお問い合わせください。